W杯2026決勝トーナメント1回戦、日本代表はブラジル代表に1-2で敗れました。
前半29分、佐野海舟選手が中央でボールを奪取し、そのまま持ち上がって先制ゴール。
しかし後半56分にカゼミーロ選手に同点弾を許し、さらに後半アディショナルタイム、ガブリエウ・マルティネッリ選手に勝ち越しゴールを決められました。
結果だけを見れば、またしても日本代表は決勝トーナメントの壁を越えられなかった試合です。
それでも、このブラジル戦を観終えた直後に残った感情は、悔しさだけではありませんでした。
「負けたのに、ここまで誇らしい試合があるのか」
そう思えるほど、森保ジャパンはブラジル代表を相手に、本気で勝利を感じさせてくれました。
今回はフジテレビ系列とNHK BSの2つで放送がありましたが、私は本田圭佑さんの解説で試合を観たかったので、NHK BSで観戦しました。
そして、その選択も含めて、本当に忘れられない一戦になりました。
佐野海舟選手の先制弾に叫んだ
この試合で最も感情が爆発したのは、やはり前半29分の佐野海舟選手の先制ゴールでした。
中央でボールを奪取した瞬間、まず考えたのは、
「どこに出すのか」
ということでした。
右サイドには伊東純也選手がいましたが、少し距離が近い。
堂安律選手はやや後方。
左前方には上田綺世選手や前田大然選手が見えていましたが、ブラジル代表のDFが邪魔で、簡単に通せる位置ではありませんでした。
テレビの前で観ながら、
「どうする!?どこに出す!?」
と思っていたら、佐野海舟選手はどんどん前へ進んでいきました。
そして、まさかのシュート。
そのままゴール。
深夜にもかかわらず、リビングで両腕を突き上げて、
「やぁーーー!!」
と叫んでいました。
ブラジル代表を相手に、日本代表が先制する。
しかも、守備で効いていた佐野海舟選手が、自ら奪って、自ら運んで、自ら決める。
このゴールは、ただの1点ではありませんでした。
日本代表がブラジル代表に対して、受け身になるだけではなく、自分たちの強度と判断でゴールまで持っていけることを示した場面だったと思います。
そして何より、あの瞬間に、「これは勝てるかもしれない」と本気で思わせてくれました。
鎌田大地選手のボランチ起用に納得
スタメンを見たときの感想は、率直に言って「予想通り」でした。
個人的には、鎌田大地選手は前、つまりシャドーの位置で使って、攻撃面での活躍を見たい選手です。
相手の間でボールを受けたり、ラストパスを出したり、ゴール前に関わったりするプレーには大きな魅力があります。
本来であれば、できるだけ高い位置で鎌田大地選手の良さを見たいという気持ちはありました。
ただ、今回の相手はブラジル代表です。
日本代表がボールを握り続ける展開にはなりにくく、試合全体を通して守備の時間が長くなることは予想できました。
さらに、前田大然選手を中心に前から強くプレッシャーをかけたとしても、ボールを奪取する場所は自陣深めになる場面が多くなると感じていました。
そう考えると、必要になるのは奪った後の1本目です。
自陣深くでボールを奪っても、すぐに失ってしまえば、またブラジル代表の攻撃を受けることになります。
逆に、そこで落ち着いてキープし、味方につなぎ、前線へ質の高いボールを配給できれば、日本代表の攻撃の質は大きく変わります。
その意味で、鎌田大地選手のキープ力、つなぐ力、パスセンスは非常に重要でした。
だからこそ、今回のブラジル戦では、鎌田大地選手をボランチで起用したことに納得できました。
本来はシャドーで攻撃面の良さを見たい。
でも、ブラジル戦の展開を考えると、自陣深めで攻撃の出口になれる鎌田大地選手を置くことが、現時点では最善のスタメンだった。
私はそう感じました。
守備的な展開でありながら、ただ守るだけではない。
自陣深めでボールを奪った後に、鎌田大地選手を経由して前へ出る。
その狙いがあったからこそ、今回のボランチ起用には納得感がありました。
前田大然選手のプレスも効いていた
ブラジル戦の日本代表は、守備的な展開でありながら、ただ自陣に引きこもるわけではありませんでした。
特に前田大然選手を中心に、前線からのプレスはかなり強度が高かったです。
ブラジル代表のビルドアップに対して、高い位置から何度も圧力をかけることで、簡単に前進させない狙いが見えました。
ブラジル代表を相手に、最初から受け身になるのではなく、奪えるところでは前から奪いにいく。
この姿勢は、日本代表の大きな成長を感じる部分でした。
一方で、前半からあれだけの強度で追い続ける姿を見ていると、スタミナ面への不安もありました。
ただ、それは単に「途中で苦しくなるのではないか」という不安だけではありません。
最初から早めの交代がプランに組み込まれているのかもしれない。
そう感じるほど、日本代表は立ち上がりから強度高くブラジル代表に向かっていきました。
前田大然選手のスピード、運動量、そして守備への献身性は、この試合でも大きな武器になっていたと思います。
攻撃面で目立つ場面だけでなく、相手のビルドアップを制限する守備の部分でも、日本代表を支えていました。
日本代表の右サイド守備が光った
守備面で特に素晴らしかったのは、ヴィニシウス選手への対応です。
ブラジル代表の攻撃で最も怖い存在の一人であるヴィニシウス選手に対して、日本代表の右サイドは本当に集中していました。
中心になったのは、この3人です。
特に前半は、ヴィニシウス選手にほとんど脅威を感じませんでした。
・前を向いてスピードに乗らせない。
・簡単に仕掛けさせない。
・周囲との連携で孤立させる。
個人の守備力だけではなく、複数人で役割を整理しながら封じ込めていた印象です。
本田圭佑さんの解説でも、ヴィニシウス選手への対応について、非常に分かりやすい説明がありました。
「前を向いてボールを持たせなければ怖くない」
という趣旨の話は、観ている側にもかなり腑に落ちました。
たしかに、ヴィニシウス選手は前を向いて加速されると怖い選手です。
しかし、背中を向けた状態や、止まった状態で受けさせることができれば、日本代表にも十分に対応できる。
その見方を本田圭佑さんの解説が補ってくれたことで、守備の狙いがより分かりやすくなりました。
また、中村敬斗選手や伊東純也選手の守備意識も高かったと思います。
前線やサイドの選手がしっかり戻ることで、3バックと鈴木彩艶選手を中心とした守備全体が安定していました。
ブラジル代表を相手に、ここまで守備の連動性を見せられたことは、日本代表にとって大きな収穫だったと思います。
本田圭佑さんの解説が熱かった
今回、NHK BSを選んで本当に良かったと思った理由の一つが、本田圭佑さんの解説です。
難しい言い回しではなく、観ている側に伝わる言葉で説明してくれるのがとても良かったです。
たとえば、前半の日本代表のDFラインについて、
「少し上げすぎではないか」
「もう少し下げてもいいのではないか」
という趣旨の指摘がありました。
ただ守れている、守れていないではなく、ラインの位置でリスクが変わることが分かりやすく伝わってきました。
また、ヴィニシウス選手が守備をあまりしない場面では、左サイドにボールがある状況から、谷口彰悟選手や鈴木彩艶選手を経由して、冨安健洋選手の方へ回す選択についても触れていました。
こういう解説があると、ただボールを追うだけではなく、
・なぜそちらに展開した方がいいのか
・相手の弱点をどう使うのか
・どこにスペースがあるのか
という視点で試合を観られます。
後半、ヴィニシウス選手が左サイドに張るようになってからは、守備のマークが少しずつズレてきているという趣旨の指摘もありました。
最初は素人目には分かりにくかったのですが、その後ブラジル代表のパスがつながり始め、ピンチが続く場面が増えました。
そこで、「やっぱり本田圭佑さんは見えているものが違う」と感じました。
さらに、鎌田大地選手のトラップ、前田大然選手のスピードとスタミナ、佐野海舟選手の守備力と運動量についても、褒めるべきところはしっかり褒めてくれていました。
聞いていると、日本代表は本当にブラジル代表と戦える力がある。
そして、勝てるかもしれない。
そう信じて応援したくなる解説でした。
交代策で見えた期待と難しさ
後半の選手交代には、期待を感じた部分と難しさを感じた部分の両方がありました。
まず、鈴木淳之介選手の出場は嬉しかったです。
個人的にも期待していた選手だったので、ブラジル戦という大舞台で出てきた瞬間にワクワクしました。
イエローカードを受ける場面はありましたが、それだけ厳しくブラジル代表に対応していたとも言えます。
右サイドのエンドリッキ選手に対しても、鈴木淳之介選手が出てきてくれたことで、
「鈴木淳之介選手ならエンドリッキ選手を抑えてくれる!」
という安心感がありました。
田中碧選手も良かったです。
途中出場でもすぐに試合の流れに入り、安定感がありました。
これまでの試合同様、守備面では本当に信頼できるプレーを見せてくれていたと思います。
菅原由勢選手については、ヴィニシウス選手への対応という意味では少し不安を感じる場面もありました。
ただ、守備面では十分に貢献してくれていましたし、ブラジル代表相手に途中から入る難しさを考えれば、簡単に評価を下げるべきではないと思います。
一方で、難しかった点もあります。
このあたりに、勝ち切るための難しさが出ていたと思います。
ブラジル代表を相手に守備を固めるのは当然必要です。
ただ、守備に寄せるほど、前へ出る力は少しずつ落ちていく。
そのバランスの難しさを、後半の交代策から感じました。
ブラジル戦で見えた個の力
後半アディショナルタイムの失点は、本当に悔しいものでした。
あと少しで延長戦。
日本代表がブラジル代表を相手に、1-1のまま次の時間へ進めるかもしれない。
そう思っていたところでの失点だったので、胸に来るものがありました。
ただ、あの失点を誰か一人の責任にする気にはなれません。
田中碧選手の場面も、観ている自分自身が、クリアではなく
「つないでくれ」
と思っていました。
だから、そこで奪われたことだけを責めることはできません。
安全に蹴る選択もあったと思います。
でも、日本代表は勝ちにいくために、前へつなごうとした。
その選択自体は間違いではなかったと思います。
ただ、ブラジル代表はその一瞬を逃してくれませんでした。
そこには、やはりブラジル代表の個の力がありました。
日本代表はチームとして十分に戦えていました。
守備の強度も、前線からのプレスも、選手同士の連携も、世界の強豪相手に通用していたと思います。
それでも、最後の最後で個の力に押し切られる。
そこが、今回のブラジル戦で見えた世界との差だったのかもしれません。
悔しいですが、納得できる失点でもありました。
ミスで崩れたというより、ブラジル代表の質に上回られた失点だったと思います。
森保ジャパンの強さを感じた理由
このブラジル戦を観て、改めて森保ジャパンの強さを感じました。
三笘薫選手、久保建英選手、南野拓実選手がいない中でも、日本代表はブラジル代表とここまで戦いました。
もちろん、この3選手がいれば違った展開もあったかもしれません。
攻撃のアイデアや個で剥がす力という意味では、見たかった気持ちもあります。
それでも、この試合のメンバーが物足りなかったとは思いませんでした。
むしろ、現時点の最強に近い戦いを見せてくれたと感じました。
特に印象的だったのは、チーム全体の完成度です。
誰か一人に依存するのではなく、チーム全体で戦う。
それが森保ジャパンの強さだと思います。
森保一監督が積み上げてきたチーム作りがあったからこそ、ブラジル代表相手に「勝てるかもしれない」と思える時間を作れたのではないでしょうか。
負けた試合ではあります。
でも、日本代表が弱かったとはまったく思いません。
むしろ、ここまで来たのかと感じる試合でした。
まとめ:負けたのに誇らしかった
日本代表は、ブラジル代表に1-2で敗れました。
結果だけを見れば、またしても決勝トーナメントで敗退です。
でも、この試合を「残念だった」の一言で終わらせることはできません。
だからこそ、負けた直後は不思議と感動が大きかったです。
「よく戦った」
「本当に強くなった」
「日本代表を誇りに思う」
そんな気持ちが先に来ました。
でも、試合が終わって数時間が経つと、悔しさが込み上げてきました。
あと少しだった。
本当にあと少しで、ブラジル代表を倒せたかもしれない。
そう思うと、悔し涙が出ました。
負けたのに感動した。
でも、時間が経つほど悔しくなった。
それはきっと、日本代表が本気でブラジル代表に勝てると思わせてくれたからです。
森保ジャパンは敗れました。
それでも、このブラジル戦は胸を張れる試合でした。
そして、ここまで悔しいと思わせてくれた日本代表を、これからも応援したいです。
これからも日本代表を応援するなら、ユニフォームは『SAMURAI・BLUE』が一番!
リンク
次に読む記事
W杯2026 グループステージ初戦 オランダ戦の考察はこちら▼
W杯2026 グループステージ2戦目 チュニジア戦の考察ははこちら▼
🌎 ワールドカップ2026の出場全48か国一覧の国旗とFIFAランキングを知りたい人はこちら▼





コメント